九手連の掲示板

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九州手話サークル連絡協議会の掲示板を再設置いたしました。

ケンカ通訳・・・通訳者のエッセー - 大分県聴覚障害者協会

2018/06/26 (Tue) 22:26:59

「ケンカ通訳」
今回は、「社長とけんかしてほしい」とろう者から通訳依頼があった。会社を辞める前に今までの不満を社長にぶつけたいうことが依頼の趣旨であった。
人間が「怒り」を相手にぶつけられない事ほどくやしい事はないであろう。
職場での通訳は、いつも頭を下げてばかりの低姿勢の通訳が多いが、言いたいことを思いっきり、言えばよく、今までのうっぷんをはらすため?張り切って会社に出掛けた。
いざ社長と対面すると、ろう者は「さっき話したことを言ってくれ」と言い、手を動かそうとしない。ろう者本人が手話をしないかぎり、通訳者が代理人的に話すことはないが、当時は若く、経験も浅かったので、言われるままにさっき聞いた不満を社長に言っていると、ろう者から注文がきた。
「笑顔を見せないで、怒って言え!」と言われても、ろうあ者が手を動かしていないのに、通訳者が怒っても迫力に欠ける。
しばらくすると、ろう者の手が語り始め、私は「通訳マシン」となり、怒りに合った言葉を選択して社長に伝えた。
しかし、怒りを伝える通訳とは難しいものであり、言い方によっては通訳者と社長のけんかになってしまう。
ともすれば、ろう者が怒っているのに通訳者は穏便に済まそうと当たり障りのない通訳をしてしまいがちになることがある。
通訳者の声が聞けないろう者にとっては、通訳者を信じるしかない。
信用された通訳者は信用にこたえるために、時には通訳マシンになることも必要ではなかろうか。

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